仮想通貨XRP(リップル)とは?特徴や将来性、買い方を初心者にも分かりやすく解説

仮想通貨XRP(リップル)とは?特徴や将来性、買い方を初心者にも分かりやすく解説

数ある仮想通貨(暗号資産)の中でも、特にユニークな目的を持って開発されたのが「XRP(エックスアールピー)」です。

ビットコインが「デジタル・ゴールド」として価値の保存を目指すのに対し、XRPは「国際送金の非効率性を解決する」という明確なミッションを掲げています。

この記事では、仮想通貨XRPの基本的な仕組みから、他の通貨にはない際立った特徴、そして気になる将来性や購入方法まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。XRPがなぜこれほどまでに注目を集めるのか、その理由を探っていきましょう。

目次

仮想通貨XRP(リップル)の基本概要

まず押さえておきたいのが、「XRP」と「リップル社」の関係です。この2つはよく混同されがちですが、厳密には異なります。

  • XRP: 仮想通貨そのものの名称
  • リップル社(Ripple Labs Inc.): XRPを活用した送金ネットワークを開発・提供するアメリカの企業

つまり、XRPはリップル社が開発した技術を基盤とするデジタル資産なのです。

XRPが開発された最大の目的は、現在の国際送金が抱える「時間・コスト・煩雑さ」といった課題を解決することにあります。例えば、海外にいる家族や取引先にお金を送る際、複数の銀行を経由するため、着金までに数日かかったり、高額な手数料が発生したりするのが現状です。

XRPは、この銀行間のやり取りをスムーズにするための「橋渡し役(ブリッジ通貨)」として機能します。XRPを仲介させることで、まるでメールを送るかのように、数秒で、かつ非常に安い手数料で国境を越えた送金が完了する世界の実現を目指しているのです。

XRPが注目される3つの大きな特徴

XRPには、他の多くの仮想通貨とは一線を画す、ユニークで実用的な特徴がいくつもあります。ここでは、特に重要な3つのポイントに絞って見ていきましょう。

圧倒的な送金スピードと格安な手数料

XRPの最も優れた利点は、その送金性能の高さです。XRPの取引(トランザクション)は、わずか3〜5秒程度で完了します。

これは、取引の承認に10分以上かかることもあるビットコインと比較すると、驚異的な速さです。また、送金にかかる手数料も非常に安価で、基本手数料は0.00001 XRPに設定されています。これは現在のレート(2025年7月時点)で約0.0002ドルに相当し、ほぼ無料に近い水準です。

この「速くて安い」という特性は、個人間の送金はもちろん、膨大な取引量を扱う金融機関にとって非常に大きなメリットとなります。時間とコストを劇的に削減できるため、多くの企業がXRPの技術に期待を寄せているのです。

参考:Transaction Cost

金融機関との連携を前提とした「ブリッジ通貨」

XRPは、単独で価値を持つだけでなく、異なる通貨同士を交換する際の「ブリッジ通貨」としての役割を強く意識して設計されています。

例えば、日本円をアメリカドルに送金したい場合、従来は「日本円→仲介銀行の通貨→アメリカドル」といった複雑な経路をたどる必要がありました。

XRPの仕組みを使えば、「日本円→XRP→アメリカドル」というシンプルな形で、瞬時に通貨を交換・送金できます。この仕組みは「ODL(On-Demand Liquidity)」と呼ばれ、すでに世界中の多くの金融機関や送金事業者と提携し、実用化に向けた取り組みが進んでいます。既存の金融システムと協力関係を築いている点は、他の仮想通貨にはない大きな強みと言えるでしょう。

発行上限とリップル社による管理体制

XRPの発行上限は1,000億枚と定められており、これらはすべて発行済みです。ビットコインのように、マイニング(採掘)によって新たなコインが市場に供給されることはありません。

ただし、その全量が市場で自由に取引されているわけではありません。2025年7月現在、市場に流通している循環供給量は約590億XRPです。残りのXRPの多くはリップル社によって管理されており、市場の安定性を損なわないよう、ロックアップされた状態から毎月少しずつ市場に供給される仕組みになっています。

このような中央集権的な管理体制は、無秩序な供給による価格の暴落を防ぎ、プロジェクトを計画的に推進できるというメリットも持ち合わせています。

参考:CoinMarketCap

XRPとビットコインはどう違う?主要な違いを比較

「XRPとビットコインは何が違うの?」という疑問は、多くの方が抱くポイントです。どちらも有名な仮想通貨ですが、その目的や仕組みは大きく異なります。両者の違いを比較表で見てみましょう。

項目XRP(リップル)ビットコイン(BTC)
主な目的国際送金の効率化(ブリッジ通貨)価値の保存、P2Pの電子決済
管理主体リップル社(中央集権的)なし(非中央集権的)
承認システムコンセンサスアルゴリズムプルーフ・オブ・ワーク(PoW)
発行上限1,000億XRP(発行済み)2,100万BTC
取引承認時間約3〜5秒約10分〜数時間
送金手数料非常に安い(約0.00001 XRP)変動制(高騰する場合がある)

このように、XRPは「送金」という実用性に特化し、スピードとコストを追求した通貨です。一方、ビットコインは特定の管理者がいない「非中央集権性」を重視し、デジタル・ゴールドとしての価値を確立しています。

どちらが優れているというわけではなく、それぞれが異なる役割を担っていると理解するのが良いでしょう。XRPは既存の金融システムを「改善」するアプローチ、ビットコインは全く新しい金融システムを「創造」するアプローチ、と考えると分かりやすいかもしれません。

XRPの将来性を占う3つの重要ポイント

XRPへの投資を考える上で、その将来性を見極めることは非常に重要です。ここでは、今後のXRPの価値を左右する可能性のある3つの重要な要素を解説します。

金融機関との提携拡大とODLの普及

XRPの価値は、その実用性、つまり「どれだけ多くの送金で実際に使われるか」に大きく依存します。リップル社が提供する送金ソリューション「ODL(On-Demand Liquidity)」を導入する金融機関や企業が増えれば増えるほど、ブリッジ通貨であるXRPの需要は高まります。

すでにアメリカン・エキスプレスや日本のSBIグループなど、世界中の数百の金融機関と提携関係を結んでいますが、今後さらにグローバルな大手銀行や決済サービス事業者がODLのネットワークに加わることが期待されます。

提携先の拡大は、XRPのユースケースが広がり、その価値を直接的に押し上げる最も重要な要因となるでしょう。

SECとの歴史的和解と規制の明確化

XRPの将来を語る上で最大の出来事が、長年にわたるSEC(米国証券取引委員会)との裁判の終結です。

2020年末、SECは「XRPは未登録の有価証券である」としてリップル社を提訴。この法的な不確実性は、長らくXRPの価格の重しとなっていました。しかし、2025年1月のトランプ政権発足後、SECの仮想通貨に対する強硬な姿勢に変化が見られ、事態は急展開を迎えます。

そして2025年3月、リップル社とSECは歴史的な和解に合意。リップル社が5,000万ドルの罰金を支払うことで、4年以上にわたる訴訟に終止符が打たれました。この和解は、XRPが米国の法律下で「有価証券ではない」というお墨付きを得たに等しく、最大の懸念材料が払拭されたことを意味します。この規制の明確化は、機関投資家や大手金融機関がXRPを取り扱う上での障壁を取り除き、今後の普及に大きな弾みをつけるものと期待されています。

参考:Reuters

中央銀行デジタル通貨(CBDC)との関連性

現在、世界各国の中央銀行が「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」の研究・開発を進めています。これは、法定通貨をデジタル化する取り組みです。

リップル社は、自社の技術が異なる国のCBDC同士を繋ぐブリッジとして機能する可能性を模索しており、すでに複数の国でCBDCのパイロットプログラムに協力しています。

もし、リップル社の技術がCBDCの国際的な標準プラットフォームの一つとして採用されるようなことがあれば、XRPのネットワークは計り知れない価値を持つことになるでしょう。CBDCの動向は、XRPの長期的なポテンシャルを測る上で非常に重要な指標となります。

初心者向け|仮想通貨XRPの購入方法(買い方)

XRPに興味を持ち、「実際に購入してみたい」と思った方のために、基本的な購入手順を3つのステップでご紹介します。仮想通貨の購入は、思ったよりも簡単に行うことができます。

  1. 国内の仮想通貨取引所で口座を開設する
    最初に、金融庁の認可を受けた国内の仮想通貨取引所で口座を開設する必要があります。Coincheck(コインチェック)やGMOコインなど、スマホアプリが使いやすく、初心者にも人気の取引所がいくつかあります。本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)を用意し、画面の指示に従って申し込みを進めましょう。早ければ即日で口座開設が完了します。
  2. 開設した口座に日本円を入金する
    口座開設が完了したら、次はその口座に購入資金となる日本円を入金します。入金方法は、銀行振込やコンビニ入金、クイック入金など、取引所によって様々です。ご自身が利用しやすい方法で入金手続きを行ってください。
  3. XRPを選択して購入する
    口座に日本円が反映されたら、いよいよXRPを購入します。取引所のアプリやウェブサイトで、取り扱い通貨の一覧から「XRP」を選択。「購入」ボタンを押し、希望する金額または数量を入力すれば、注文は完了です。最初は少額から試してみることをお勧めします。

XRPに関するよくある質問(Q&A)

最後に、XRPに関して初心者の方が抱きやすい疑問について、Q&A形式でお答えします。

XRPの価格は今後上がりますか?

これは最も多い質問ですが、未来の価格を正確に予測することは誰にもできません。ただし、価格が変動する要因を理解することは可能です。

XRPの価格は、この記事で解説した「金融機関との提携拡大」「SECとの歴史的な和解による信頼回復」「CBDCとの連携」といったポジティブな要因と、世界経済の動向や仮想通貨市場全体の地合いといった要因の両方に影響されます。

これらのニュースにアンテナを張り、ご自身で情報を集めた上で、投資は自己責任の範囲で行うことが大切です。

「リップル」と「XRP」は同じものですか?

同じではありません。この2つはよく混同されますが、「リップル社」は開発企業名で、「XRP」はその企業が活用する仮想通貨名です。

例えるなら、Google(企業)とAndroid(製品)の関係に近いかもしれません。リップル社はXRP以外にも様々な送金ソリューションを開発しており、XRPはそのエコシステムの中核をなす重要なパーツという位置づけになります。

まとめ:XRPは国際送金の未来を担う可能性を秘めた通貨

今回は、仮想通貨XRPについて、その基本的な仕組みから特徴、将来性までを詳しく解説しました。

XRPは、単なる投機の対象ではなく、「国際送金をより速く、安く、確実にする」という明確な実用目的を持って開発されたプロジェクトです。

長年の懸案であった法的な不確実性という大きな課題を乗り越え、金融機関との連携やCBDCとの関連性など、他の仮想通貨にはない独自の強みを持って、その実用化に向けたフェーズは新たなステージに入りました。XRPの未来は、リップル社の今後の事業展開と、世界の金融システムがどのように変化していくかにかかっています。

この記事が、あなたがXRP、そして仮想通貨の世界をより深く理解する一助となれば幸いです。

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